暑季休暇に一時出家をしたチュラロンコン大学生僧の質問に答える形で話した、全24話の法話集。在家として生きる人は、どのように生きれば人間に生まれた機会が無駄にならないか、非常に詳しく解説されています。何も知らずに生きても一生ですが、ここで語られているように知って、実践に生きても一生です。人生というものの幅や深さを思い知らされる話ばかりです。
在家のタンマ |
幸福の話」と「空を知ってなお苦しみありや」は、私が初めて読んだプッタタート師の法話で、いまでも一番好きな話です。「三蔵の中のダイヤモンドは、三蔵の六割ほどはブッダの言葉ではないので、、カーラーマ経によって篩にかけ、割愛すべきだという、遺言のような法話です。「感情はただ心のイメージ」を読まれた方は、少なからず衝撃を受けるようです。このような話は、おそらく世界中の誰もしていないと思います。熟慮して理解すれば、性欲を克服できます。
インターネットで偶然「三蔵の中のダイヤモンド」と同じ日の法話を見つけました。「すべての行動の中の天国」は、「タンマーヌサティ(法隋念)」と言われる実践の話で、数ある実践の中で、私は一番簡単な実践ではないかと思います。
幸福 | 幸福の話 | 空を知ってなお苦しみありや |
心を空にするには | 現在に生きる | |
三蔵の中のダイヤモンド | すべての行動の中の天国 | |
感情はただ心のイメージ | すべての人のための涅槃 |
「今の世界にある問題のすべての原因は、人に道徳がないことに根源があるのに、世界中の国は末端の解決だけに躍起になっている。人に道徳を持たせることができれば、根源の問題解決なので、すべての問題はなくなる」と見えるよう、段階的に詳細に説明しています。
親は子に何を教えるべきか、どのようにしつけ、どのよう薫陶するべきか、「青少年のためのアリヤシーラダンマ」で具体的に説明しています。特に親である人は、親として自信を持って子を導くために必読です。この話は青少年のためだけでなく、既に大人である人が、自分自身をどのように教育していくかという角度でも、最高の目標であり、カリキュラムになります。
アリヤシーラダンマ | 道徳と呼ぶ物の名前と意味 | 道徳という言葉の意味 |
道徳の価値と必要性 | 現代の道徳に関わる問題 | |
道徳面の問題に対する人間の感覚 | 道徳面の問題に対する人間の感覚Ⅱ | |
道徳面の問題に山積している問題 | 道徳面の問題に山積している問題Ⅱ | |
道徳の復興と振興 | 道徳の復興と振興Ⅱ | |
青少年のためのアリヤシーラダンマ | 青少年のためのアリヤシーラダンマⅡ | |
道徳を促すものと功徳 |
訳者はパーリ語の知識がないので良く分かりませんが、ブッディが知育という意味で、チャリヤダンマは道徳なので、ブッディカチャリヤダンマは、知育である道徳、あるいは知育のような道徳という意味かと推測します。収納されているすべての法話は、教職員に話している講義ばかりですが、宗教に関しては一般庶民と同じであり、どう子供に徳育である教育をするか、という具体的な話ばかりです。子供に教えるダンマと言っても、子供が生涯ダンマで生きるために使う、様々な教えの項目があり、大人である私たちが自分を教育するために、使うこともできます。、
ブッディカチャリヤダンマ | 1.道徳に関しての概要 | 2.道徳は一つしかない |
3.道徳の障害・敵・揺らぎ・そして崩壊 | 4.道徳のための精神の娯楽 |
5.道徳の終点 | 6.道徳の本物 |
"7.日常生活の道徳 | 8.道具である種類の道徳 |
9.道徳の維持と普及 |
付録 | 10.仏教の見方によるグルの理想 | 11.ボロマタム |
12.エーカヤナマッガ | 13.零人間 |
14.仏教の意味のグルの理想 | 15.グルに相応しい人 |
16.徳育についての見方 | 17.若者の道徳を増やす |
宗教と社会 | 仏教は現代人をどう支援できるか | 誰もが知るべき仏教 |
神様がいる宗教の教典の誕生 | 道徳と宗教の違い | |
法学は慧杖と同じ価値がある |
母 | 母 第一義諦による母の恩の考察 |
初めの七話は「空っぽの心」に関した講義のシリーズです。「仕事はタンマの実践」は、師の生涯を貫いた「実践」つまり生き方です。仕事や職場、職場の人間関係に関して悩むときには読んでみてください。「そうすればハナから死んでいる」では、病院で亡くなる現代人は全員非業の死だと言い、「正しい死に方」を説いています。おそらく、どこででも教えてもらえないことではないでしょうか。
本当の幸福は | どんな仕事も空っぽの心で | なぜ空っぽという言葉か |
仕事にしかない | 空っぽの心で働くことの問題点 | 空っぽの心で働くことの問題点(続) |
仕事の成果は空にやる | 空の飯を食う | |
そうすればハナから死んでいる | 仕事はタンマの実践 | |
素晴らしい仕事 |
「生きる」ことに関した話です。「正しい生き方」は八正道と十善に関した話です。「誰のために生きるのか」は自我無我に関した話で、「十牛図」の説明があります。「結婚生活」は、「誰のために生きるのか」と同じ機会の講義で、学生からの注文による主題です。「結婚生活」と訳しましたが、内容は「夫婦生活」の在り方、生殖本能に関したお話です。「本当の命に出合う」は、「自らの依り所である自分、帰依するものである自分」という「自灯明」に関した話です。
生きる | 正しい生き方(八正道と十善 | 誰のために生きるのか |
結婚生活(伴侶と生きる) | 本当の命に出合う |
タイの法友が、バンコクで配られているターン・プッタタートの法施本を送ってくれました。駅や病院など人の集まる場所においてあり、自由に持ち帰れるそうです。ほとんどが一冊一話の薄い冊子ですが、何の気なしに持ち帰った人が読んで、もしその人の人生の時期に合っていれば、生涯の宝、あるいは迷いの世界からの出口になるようなお話ばかりです。「人生は二頭立て」は、若い方や知識がある方に読んでいただきたいお話です。
法施本 | すべては触から始まる | 人生は二頭立て |
滅苦はすべての人の義務 | 涼しい命 | |
仕事の中の天国 | ブッダ式経営 | |
楽しく働くために知るべきタンマ | 命の遺産 |
シンガローワーダ経(善生経)についての法話です。初めの三話は六方向全部、「前」というのは親、「後と左右」は配偶者と子と先生と親戚友人、「上と下」は僧と部下についての話です。すべての人間関係の理想的な対処のし方です。最後の「旅する目的」では、何のために生きるのかを知らなければ、何をやっても失敗になる、と言っています。.
シンガローワーダ経 | タンマで生きるコツ | 在家が目指すべき方向 |
六方向の理念 | 前方への行動原則 | |
後と左右 | 上と下 | |
旅する目的 |
いくつかの重要な機会での講義です。初めのは全国教職員議会で、二番目は副王(摂政)であるプララーチャチョンニーシーサンワン殿下の依頼によるチュラーロンコン大学講堂での講義、三番目はビルマで開催された第六結集で、タイサンガ代表として講演したもの、四番目は世界仏教連盟大集会での講義、五番目はタイ中華仏教協会での初めての講義、最後はスアンモークでのアーサーラハ祭の時の初転法輪経に関する講義です。
招聘 | 青少年の道徳を高める | 誰もが知るべき仏教の重要点 |
テーラワーダ仏教の幾つかの不思議な点 | まだ関心が少なすぎること | |
仏教の様々な宗派に関して知るべきこと | 本当のブッダを見る |
30年後に第16代首相になる若者、サンヤー・タンマサックに頼まれて、初めてバンコクで行なった講演と、その後10年間に計6回行なわれた講義録に多少加筆したもののようです。当時の様子については「日没前に」の5章4「話した物を本にする」に詳しくあります。信仰以外の仏教に触れたことがなかった当時の若者の、興奮が分かるような気がします。
ブッダダンマ | ブッダダンマに到達する方法1 | 2 3 |
静かさはブッダダンマ1 | 2 | |
ブッダダンマの道の山 1 | 2 | |
ブッダダンマの道の山の解説1 | 2 | |
ブッダダンマの道の山についての会話記録1 | 2 |
縁起、四聖諦などの、涅槃へ直行する話です。初めの二話は連続しています。四聖諦に関する五話は一つの集中講義です。
集中講義 | 「居る人」と「行く人」のための仏教 | 「急行」と「鈍行」 |
四聖諦に関して学ぶべきこと | どんな方法で四聖諦を知るのか | |
四聖諦の特徴 | 四聖諦を知ることの基本 | |
四聖諦の知り方 | 清潔、清明、静寂について | |
三宝(涅槃)に到達する |
初めの話は阿羅漢とは何か、二番目は涅槃とは何か、四番目は空っぽの心とは何かに関する解説です。
空について | 阿羅漢とは何か | 空の話 |
まだ誤解していると思うこと | 空であること、空の心 | |
何もしなくてもよい | 心を空にするには |
最初の話は、子や孫を出家させる人への話、二番目の「出家について」から「還俗する人への訓辞」までは、出家した日から、還俗するまでの間に、順を追って話した法話です。すべては出家者のための話ですが、在家である実践者も参考にできるヒントがたくさんあるので、真面目な実践者の方には、非常に有益だと思います。
「アーナーパーナサティバーヴァナー」は、「アーナーパーナサティ自然法と完全技法」と同じ内容ですが、技法に関しては、すべてのアーナーパーナサティの講義の中で、一番理解しやすいと感じました。
「怒りを倉庫に閉じ込める」の、怒りの害、怒りの魅力、怒りの秘密といい、怒りを追放するタンマといい、久々にターン・プッタタートの醍醐味を味わえます。今までの「怒らない」本と、読み比べてみてください。
「家で出家する」は、短文にあったものと同じですが、訳し直しました。
出家などしてどうする | 出家するとは何か | 出家について |
具足戒を乞う人への訓辞 | 勤めをするとは何か | |
勤めと伝統的な実践方法 | 食べ物を食べる | |
罪の指摘 | チャンカンマ(歩く) | |
アーナーパーナサティバーヴァナー | ||
一般人のためのアーナーパーナサティ | ||
翻訳・パッチャヴェッカナパーダ他 | ||
怒りを倉庫に閉じ込める | 還俗する人への訓辞 | |
家で出家する(在宅出家の仕方) |
インタビュー形式の自伝で「翻訳でない自身の作品で一番好きなのは何か」と質問された時、プッタタート師は「オーサーレタッパダンマ」と「サンダッセータッバダンマ」とイダッパッチャヤター」の三冊の本の名を挙げていますが、その中の二冊を訳出しました。仏教とは何かをあらゆる方向から解説したサンダッセータッバダンマと、仏教のすべての実践を開設したオーサーレッタッバダンマは未だかつてない本で、師の業績を代表する本だと思います。
プッタタート師が一番好きだと言われる三冊の最後の「イダッパッチャヤター(因果)」です。「これがあれば、これが縁で、当然これが生じる」という要旨の因果の法則は、仏教の心臓部であるにも関わらず、取り上げて話す人がいないことを憂いて、聞き手の耳に染みついて、庶民の口癖になる言葉にしたいと望んで熱弁を振るった、全十三回の講義です。
イダッパッチャヤター(因果) |
初めの四話はタンマ社会主義に関する講義です。タンマと政治にどんな関係があるのか、明解な論理で説明されています。政治について、社会について考える前に、語る前に、ターン・プッタタートの話をきいてみてください。後の三話はボロマタムについての講義、現代の物質主義に関する話です。
タンマ社会主義 | タンマと政治、政治とタンマ | 政治主義であるタンマ |
世界を救う政治 | 社会主義的な民主主義 | |
問題を起こす政治 | 問題を作りだす発展 | |
問題を作る状況改革 |
死に関するいろんなお話です。死に関して迂闊でない人」は、モラナサティ(死隋念)に関したブッダの言葉の、エピソードくらいの短い翻訳ですが、同じ本に納められているので、ここに掲載します。本の三話目には「そうすればハナから死んでいる」が入っていましたが、すでに「空っぽのこころ」の所にあるので、そちらをお読みください。
死 | 死に関して迂闊でない人 | 輪廻転生とは何か |
死を正しく知るⅠ | 死を正しく知るⅡ | |
死と生の複雑な意味 | どうしたら死に見つからないか |
「死」と同じ出版社の本で、いろんな法話からテーマに合った部分を集めたので、深くなく、読みごたえはありませんが、軽く読める意味では良いかも知れません。第四章の中の問答は、どちらがプッタタート師の言葉か表示がありません。
世界の母である女性 | 男性と女性 | 精神面の娼婦 |
権利と義務 | 前方にいる人 |
「ターン・プッタタートは輪廻を否定している。アビダンマ(論蔵)を教えない。縁起の説明が間違っている」などの106の様々な批判に、質疑応答の形で説明し答ている講義です。一般に言われている輪廻、つまりヒト語の輪廻があるのかないのかは、繰り返し質問され、答えていますが、問題89、90が一番誤分かりやすい答だと思います。
タンマの水でタンマの泥を洗う | 挨拶 | 問題1-4 |
問題5-15 | 問題16-28 | |
問題29-35 | 問題36-44 | |
問題45-66 | 問題67-83 | |
問題84-99 | 問題100-129 | |
問題130-146 |
老子や孔子や荘子など、中国の宗教に関しての法話です。終わりの二話は、とても短いお話です。
タオ | 道教(タオ) | 空 |
天地 | 万物より前から存在するもの | |
仏教で言う元素とは | 空の心 | |
鵬鳥鯤魚 | 精神的柔道 |
「お金を稼ぐヴィパッサナー、お金儲けのヴィパッサナーが流行るのを防ぐために」「ブッダの経典にあるアーナーパーナサティ」を解説した初心者向けの4話から、判事になる学生の研修の一環として説いた3話、そして非常に高度な解説まで、難易度順に並べました。
「アーナーパーナサティ解説」の内容は,英訳「Mindfulness with breathing」、あるいは和訳「観息正念」とほとんど同じ欧米人向けの講義ですが、欧米人に教える僧の研修講義なので、後半で詳細な解説をしています。
師が力説し、機会あるごとに推奨した「アーナーパーナサティ自然法」、あるいは「自然のヴィパッサナー」は、師が「ブッダの言った意味の本当のウィパッサナー」と言っているものです。 病気、あるいは老衰での正しい死に方、事故や災害での正しい死に方にも言及されています。なお「アーナーパーナサティサティ経」の現代語訳は、著作のページにあります。
アーナーパーナサティ | アーナーパーナサティの基本 | 心の訓練と心の働かせ方 |
アーナーパーナサティの完全技法と自然法 | タンマに到達するために | |
サマーディバーヴァナー | 自然のサマーディとヴィパッサナー | |
技法によるサマーディとヴィパッサナー | ||
アーナーパーナサティ経 | アーナーパーナサティ経の言葉 | |
アーナーパーナサティ解説 | アーナーパーナサティ最終日の講義 |
道徳よもどれ
もどっておいで、道徳よもどれ
いま重大な危険がはじまっている
地球上のあらゆる地域、すべての人々に
恐るべき破滅が懸念される
もどっておいで、道徳よもどれ
世界にとつぜん空劫がはじまった
物質に迷い、狂ったようになり、
疫病神の威力で酔い痴れている
もどっておいで、道徳よもどれ
あっという間に悪がはびこり、もう絶望的だ
急いでおもどり、力を連れて
何か起こる前に世界を守っておくれ
道徳が戻らなければ
道徳が戻らなければ、世界は破滅
人類は畜生よりも悪劣になる
食と性と名誉におぼれて涅槃を嫌悪し
誰もが強情で、心を抑えようとしない
犯罪は世界中でくりかえされ
まっ赤な血が流れ、飛び散る
狂ったように食い、狂ったように性を貪り
名誉にも適度を知らず、低劣極まりない
国を支配したい、世界を支配したいと揺れている
たれも他人を慈しむ人などいない
人々の中に道徳よもどれ
危機が訪れるその前に