4.正しい業

 

 一般の人が実践する初歩の「正しい仕事」は、行為による業(身業)を避けることです。

    1.他人や動物の体に危害や苦痛を与えない。

    2.他人や動物の財産に危害や損失を与えない。

    3.性的な侵害をしない。

    4.あらゆる種類の酔わせる物、習慣性の物を嗜まない

 この四項に正しい言葉使いとを合わせると、仏教の階段の一段目である五戒になります。より高くなっていく幸福を望む人の正しい仕事は、心の幸福を更に高くするために、心の部分と体の部分を合わせた正しい実践でなければなりません。

1.すべての生き物の自由を尊重する

 すべての生き物は当然命を愛し、幸福を愛し苦を嫌います。動物も人間もすべての生き物は当然同じで、いじめたり危害を加えたり殺したりすることは仕返しの原因になり、反対に困窮している時に支援することは、当然受けた人は嬉しく、恩返しを知り、恩返しの気持ちにさせます。

 昔はどこにでも生き物の自由を尊重し合うことがあり、人間と動物間の友情の話をたくさん聞きます。心の優しい人が森に住んでいると動物たちと友達になるので、動物は危害を加えません。まして人間社会では互いに傷つけ合うべきなく、人はみな共に生まれ老い病んで死ぬ友達、苦楽を共にする兄弟と見なし、更に幸福になるために絶えず助け合うべきです。

 道徳に満ちている社会には当然友情が溢れ、家の建築のような大行事や儀式がある時はみんな揃って力を合わせ、誰かが病気になれば誘い合って看病をし、病人の代わりに働きます。そのような社会は幸福が溢れています。

 国と国、集団(党)と集団(党)のような人間社会で互いに自由を尊重し合えば戦いや殺戮はなく、幸福に共存することができます。

 聖人は当然生き物を殺したり危害を加えたりすることに関与せず、僧は僧にだけ用意された肉や卵は食べません。聖人は動物の一部分で作った装身具、毛皮などを身につけることを好みません。好む人が多くなれば、製造者が多くの動物を殺すことになるからです。

2.他人の所有権を尊重し、欠乏する人に分け与える

 財産も体と同じように、人も動物も自分の財産を取られまいとし、誰かに奪われると心が痛み、騙し取られれば恨んで仕返しをしたいと考えます。だから幸福を望む人は、盗まず、計略を用いて搾取せず、品質の悪い物を良い物と混合せず、謝礼や賄賂を要求せず、賭け事で儲けた金は不正な金と見なします。

 聖人は自分の体や智慧で純粋に得た財産、正当な方法で手に入れたと確信できる財産だけを探求し、潔癖を愛す人の中には働かないで得た金を受け取らない人もいて、証人をして貰ったお金などは寄付をして、すぐに善にしてしまいます。

 欠乏している貧しい人に財産を分け与える行為は他人を幸せにする行為で、分け与えた人も、同じ人間同胞が幸福になるのを見て幸せを受け取ります。聖人は他人の幸福のために施しをしますが、同時に自分の所有物への執着を軽減させたことを喜びます。慈善を好む人が多い時代には、貧しい人に配る食べ物や日用品を貯蔵しておく布施蔵を建て、井戸を掘り、東屋を作り、果樹を植えるなどの行為が至る所で見られます。このような行為は正しい行いであり、人間同胞にとって利益になる仕事です。

3.性の純潔を守る

 人間社会では夫婦は特別に束縛し合う関係と認め合っていて、自分の妻子と行き過ぎた行為をする人がいれば面白くありません。男性は妻になる女性が処女であれば喜び、女性も夫になる男性に性的純潔さを求めます。だから男性も女性も互いの気持ちを大切にして、互いに性の純潔を守るべきで、純潔、一夫一妻は賞賛すべき行動です。幸福を願う人聖人は、このことに関しては特に厳格でなければなりません。高いレベルの聖人は、更に高い聖果を目指すために努力をするには低劣なものと捉えて、断固として性交を回避します。

4.心を奴隷にする習慣性物質を避ける

 現代のほとんどの人は、酒や煙草は気分を明るく楽しくスッキリさせる社交上必要なものと見ていますが、宗教的には習慣性のある物は精神を堕落させ、不注意の餌食にさせると捉えます。飲めば心は悪の側になり、大胆にいろいろな悪事を行い、三悪にある悪事、たとえば暴行や殺人、不正や搾取、他人の夫や妻との過ちなどは、ほとんどは酒のせいで理性が麻痺していることが原因です。純粋な心の明るさと幸福を望む人、簡単に心がサマーディになる(落ち着く)人は、あらゆる中毒性物質からお茶やコーヒー、煙草まで避けるべきです。

 聖人は更に涅槃に近づくために、仏教の手法による心の幸福を目指して戒を受け、自分に誠実に受戒し戒を守ります。現代人の持戒はほとんどが形式的になってしまい、目標も自分自身への誠意もないので、あまり効果のない無益な遊びです。

 正しい仕事の実践を地域の人みんなで誠実に実行し、他の生き物、他の国の自由を尊重し、他人の所有権を尊重し、他国の経済的自由を尊重すれば、現在あるような政治や経済の混乱もなく、世界中の人々が幸福に暮らせます。

 ボーイスカウトやJRC、赤十字、断酒団体、青少年団体など各種の社会の利益になる仕事は、仏教の正しい仕事の実践で、これらの団体の多くは他の宗教の人たちの仕事でも、タンマの実践では仏教の手法での正しい実践であり、真に人間を危機から脱出させる行いと見なします。

 


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