10.一般人のためのアーナーパーナサティ






 この念処(業処)は、初めから涅槃に到達するまで実践しやすいです。ブッダ式アーナーパーナサティは危険がなく、精神を病むことがなく、四部十六段階の実践原則があります。

 第一部は四段階あり、カーヤーヌパッサナーサティパターナ(身隋観念処)で、呼吸を知ります。

 〇長い息を「それはどのようか、体にどんな威力があるか」知るまで学習する。

 〇短い息を、長い息と同じように学習する。

 〇長い息と短い息がどれだけ体を変調させるかを学習する。

 〇呼吸が静まれば、心はサマーディになる。

 第四段階では、呼吸を滑らかにする色んな方法があります。つまり「追い駈ける」「見守る」「ニミッタを作る」「ニミッタを変える」段階です。心が静まればサマーディになり、その後定の訓練もできます。

 初禅には五つの状態があり、ヴィタッカ(何らかの感情、つまり心に概念があること)、ヴィチャーラ(その感情を維持すること)、ピーティ(喜悦)、スッカ(幸福)、エカッガター(一境心)です。

 初禅は四段階あり、ウッガハニミッタ(取相)が作れるまで練習しなければなりません。

 第二部は四段階あり、ヴェーダナーパッサナーサティパターナ(受隋観念処)と言います。このヴェーダナー(受)の段階は、心を傾けてピーティ(喜悦)とスッカ(幸福)に注目し、ヴェーダナーが心を変調させることを学んで理解します。

 第三部は、呼吸をする度にいろんな状態の心を見て学習し、感情を脱ぎ捨て、心を安定するよう強制し、手放すことができます。


 第四部は実践項目の初めの部分を、心の中のいろんな状態の無常が見えるまで学習し、無常が明らかに見え、緩むこと、ヴィラーガ(離欲)、心が返却する、つまり何にも執着しないで手放すことができる結果があります。

 近道である実践なら、一部をした後、すぐに四部へ行くことができます。

 十六段階全部ができなければ、するのは息を吸い息を吐く度に、何でも考える前、話す前、する前に、自覚するサティがあるよう訓練するだけです。





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