ターン・プッタタートの教えの言葉集

 

1.      ブッダは父、プラタム(仏法)は母、僧は兄。

2.      ブッダは誰でも構わない。悟った人、目覚めた人、明るい人なら。

3.      どんな意味の涅槃も、死とは関わりがない。

4.      「俺」を捨ててしまえば、涅槃はただで貰える。

5.      庶民の意味の涅槃もある。(冷える。冷めるという意味)

6.      現在の涅槃(心が空の時)をサマージカニッバーナと言い、関心を持つべきもの。

7.      涅槃は輪廻の中に見つけることができる。

8.      涅槃とは、体が死ぬ前に「俺」が死ぬこと。

9.      「俺」のない心で働き、そして生きる。

10.    すべてのこと、すべてのものは心次第。心一つ。

 

11.    口と心が違うのが最高の幸福。(訳注: 口で私と言っても、心は私と捉えない)

12.    煩悩も悟りも同じサンカーラダンマ(行のもの)。

13.    触の時にサティ(その時必要な知識を思い出すこと)があれば、苦が生じる余地はない。

14.    苦が教える知識がある。

15.    「俺」「俺のもの」は強敵のドン。

16.    あらゆる種類の対の意味(善悪など)を超えることが自由。

17.    善と悪、苦と楽、徳と罪はまだ静かさではない。

18.    仏教の地獄・極楽は六処(六根)にある。

19.    幸・不幸の本当の原因は、因果の法則に対して間違った行動。

20.    肉や野菜を食べてはいけない。害のない食べ物を食べるだけで十分。

 

21.    在家の教えは、在家であることの泥沼に沈んでいさせるためではなく、在家であることから脱すためにある。

22.    生まれによる身分(カースト)は廃止できるが、仕事による身分は誰も廃止できない。

23.    すべてのブッダは、大学で悟ったのではない。

24.    すべての阿羅漢は大学で(阿羅漢果に)到達したのではない。

25.    極楽へ行くために布施をする人は、天人は死んだ後、人間界の良い身分に生まれなければならないと知るべきだ。

26.    宗教という言葉の最高の意味は、「あらゆるレベル、あらゆる種類の危機から脱す方法」。

27.    動物や植物にも、彼らの様式の宗教、つまり危機から脱す方式がある。

28.    使う言葉が十分でないので、タンマを教えるのは難しい。

29.    サンカーラ(行)という言葉は「作られた(加工した)もの」「作(加工す)ること」であり、死に向かう腐りかけた体ではない。

30.    仏教は人生に関わるすべてを、苦が生じない形で教える宗教。

 

31.    新しい生活とは、苦に関した問題と質問が薄れてなくなる生活。

32.    善も悪も下賎(静かさがない)。静かさを求めるなら、善悪を脱して、罪と徳を越えなければならない。

33.    発展すればするほど物質に狂い、物質に狂えば狂うほど発展と見る。

34.    始めと終わりを知らなければならない悪のものは五蓋。それを知らなければ煩悩を知ることはできない。

35.    自然と友達になることに、誰も関心がない。

36.    仏教の象徴である要旨は、「俺を断つ」。

37.    聖書の一頁目のタンマの要旨は、善と悪に執着しないこと。

38.    誰でも多少はブッダの奴隷(プッタタート)になれるのに、誰も関心がない。

39.    不死には二種類ある。(動物のための)体が死なないことと、(人間のための)精神が死なないこと。

40.    お寺嫌い、タンマ嫌いの人のほとんどは、嫌いだと気づかないので、タンマの方へ振り向こうと考えない。

 

41.    律は規定されたもの。タンマは発見して説明したもの。このように違う。

42.    命は自然にある「一時的な涅槃」によって危機を回避できる。そうでなければ、全員神経を病んで死滅する。

43.    世界中の人は愚かにも「一時的な涅槃」の恩を知らない。その上涅槃を嫌って、恩を仇で返す。

44.    道徳のすべての系統、すべての項目は、根源に第一義諦がある。

45.    道徳が戻らなければ世界は破滅し、戻れば世界は鎮まる。しかし誰も関心がない。

46.    第一義諦が戻れば世界は明るくなり、戻らなければ世界は闇。しかし闇が普通になってしまった。

47.    人間は、神様が何もできない世界を作っている。神様にできるのは、横目で見るだけ。

48.    子供たちは、将来本当の世界を作る人。

49.    仏像の崇拝は、作れば作るほど呪術になるだけ。

50.    神様が今作っている世界を見れば、ますます頼りにならなく見える。その上信頼もできない。

 

51.    愚かな人は「時間が私たちを食い、私たちは時間を食えない」と言う。

52.    私がガツツイテいれば、私が食べ物に食われ、私にサティがあれば、私が食べ物を食べる。ほとんどの人はどっちか、自分で考えてご覧。

53.    パラローガ(他の世)という言葉を訳し間違えたので、「来世」になってしまった。本当は生きているうちにある違う世界のこと。

54.    線香とロウソクに火を点ければ点けるほど呪術になる。最高に良くて指しゃぶりをする子供のための仏教。

55.    欲情は生殖をさせる賃金。興味や未練を持ってはいけない。それとも非常に崇拝する?

56.    私は金持ちにはなれませんが、心をそれより価値あるものにします。

57.    仏教徒は、ヒト語とタンマ語を使えなければならない。

58.    一人はお金の言葉を話し、もう一人がタンマの言葉を話して、話が通じるわけがない。

59.    自分がある話し言葉が「ヒト語」で、自分がない話し方をするのが「タンマ語」。

60.    慈しみや支援には気をつけて。気づかないうちに愛欲に変わる。

 

61.    日常生活を涅槃の意味、つまり静寂で満たしなさい。

62.    人々は、死ぬ時涅槃の味を味わうのを待っている。生きているうちに味わえるのに。

63.    どんな仕事も、道路を掃く仕事でも、常に私たちを少しずつ賢くする。

64.    男女平等は世界から父と母を消滅させ、全員がオカマになる。

65.    人が造った神様の寺院は閉鎖される一方で、因果律が作った寺院はどんどん増えている。

66.    世界には一つだけではなく、あらゆる種類の宗教が必要。しかし必ず理解し合えること。

67.    みなさん、狂人と同じ世界に共存する覚悟をしてください。

68.    最高に正しく言えば、「蓋がないことがサマーディ(三昧)」。

69.    森の中で学べば寺である涅槃があり、町で学べば寺である食・性・名誉がある。

70.    森で勉強するためのタンマを大学で学べば、結果は名誉ある紙切れ。

 

71.    自分を拠り所にする機会と方法を与えることが、本当の法施。

72.    人を勤勉にするには、心の病気を防ぐ方法を教えなければならない。

73.    どうして生き物が心の病気になるのかを知れば、心の病気にならない人が増える。

74.    (ブッダは)死や生について教えず、教えたのは苦と滅苦の話だけ。

75.    最高に私たちを騙すものを、私たちは「幸福」と呼ぶ。

76.    作られた心、あるいは作られない心がそのように感じるだけで、人物がいなくても幸福にも不幸にもなれる。

77.    タンマがあれば、「刺しに来い」と、蚊帳の中から蚊(苦)を手招きするようなもの。

78.    魚にも家(巣)のある種類と、家がない種類がある。人にも両方あってはいけないことはない。

79.    ヒト語は仮定の真実。タンマ語は第一義の真実

80.    何だって無我‐空‐カーラーマ経を教えるのを禁じるのか。

 

81.    よく見れば得ることだけ。非常に嫌っている苦や死でさえ、失うものはない。

82.    資本家が労働者たちと愛し合えれば、永遠の平和。

83.    国際連合は、座ってカニを捕まえてザルに入れるマーリヴァラーチャ(神話の中の人物の名)でしかない。

84.    本当の幸福にはお金を使う必要はない。反対にお金が残る。

85.    人間が犬にならないために、先生として犬を飼う

86.    自分を拝めるほど満足することが、現世での本当の極楽。

87.    期待で生きないで、あるいは期待で何かをしないで、理性でする。

88.    道徳面の勇気は、最高の勇気。

89.    義務を行わなければタンマは寺から逃げ出し、野原へ行く。

90.    「模索氏」は誰にとっても先生。知識者にとっても。

 

91.    タンマ社会主義は、資本家と労働者が愛し合える。

92.    苦と滅苦以外の話は、関心を持たなければならない話ではない。

93.    すべてのサマーディ(三昧)は、感情として涅槃がある一境性。

94.    金言は誰にも著作権はない。自然が著作権者。

95.    金言はすべての修行者が目指す、あるいは姿を現した勝利の旗。

96.    有益に使える言葉は、金言と見なすことができる。

97.    馬鹿な人の口から出た金言もある。よく観察して見ると、自然が言わせている。

98.    あなたが浅薄だと感じる金言は、あなたにとって深遠すぎるのかもしれない。

99.    永遠に使うことができるので、不死の金言と見なす。

100. 間違っているのもあるので、金言と捉えられている言葉に気を付けて。それは自然から出たものではないから。

 

101. 金言は自然の著作

102. 先を急げばば、避けようもなく、必ずイライラする。

103. おざなりにしているなら、今していることをダメにするのと同じこと。

104. 食べることばかり考えていれば、そのうち何も食べ物がなくなる。

105. 軽率に話せば、穴を開けて名誉を全部洩らすのと同じこと。

106. 青春時代が快適なら、その快適さを老いるまで維持する方法を知らなければならない。

107. 好きなようにしているなら、煩悩が好きなようにか、それともタンマが好きなようにか、考えなければならない。

108. タンマのことばかり考えていれば自分のことを考えず、自分のことばかり考えていれば、タンマのことを考えない。

109. 先のことを考えて仕事をすれば、絶えず智慧に出合い、智慧が増える。

110. 貰うことばかり考えているなら、友人の情けを期待してはいけない。

 

111. 恐れすぎれば、何も成功しない。

112. 美しい程度を超えるほど勇敢なら、遭遇するのは困難ばかり。

113. 楽しいことばかり望むなら、大きな苦に遭遇する覚悟をしなさい。

114. 熟慮して止まることがなければ、知らず知らず人生全体が無意味になる。

115. 金銭づくなら、金持ちの乞食になれる。

116. 慈悲があれば、町中国中に友達や親戚ができる。

117. 慈悲の度が過ぎれば、町中、国中のロクデナシに出会う。

118. 過去のことばかり考えていれば、出会うのは悲しみばかり。

119. 陶酔しかなければ、永遠に痛みだけに遭遇する。

120. 目立ちたいために善を行えば、人々の鼻つまみになる。自分の友達や親戚からも。

 

121. 他人に頼ることばかり考えていれば、自分の涙を飲まなければならない日が来る。

122. 適度を失った生活を営めば、「借り」が増える。

123. 時に注意することを知らない人は、狂人でなければ阿羅漢。

124. 他人に腹を立てることは、先に自分に火を点けて、自分を長時間焼き炙ること。

125. 感情が欲望を満たさず、時間が愚かさに満たさなければ、飢餓が生じる。

126. 人生のすべての闘いが終わるのは、「命は自分ではない」と見えた時。

127. もらうだけの人になれば、くれる人は誰もいなくなる。

128. 基礎より家を頑丈にすれば、すぐに家は傾く。

129. 適度を超えて食べれば、何年も経たずに、「禁戒」を食べ物にしなければならなくなる。

130. 破滅の門であるものに夢中になっていれば、すぐに志願して悪と交わるようになる。

 

131. 他人の言うことを簡単に信じれば、命はカポック(綿花のような植物)になって風に飛ばされ、追って掴まえてもきりがない。

132. 考えなしに喋れば、毒になって、防ぎようもなくあなたに返ってくる。

133. 苦がなければ、何の基礎の上に幸福を築くのか。苦に感謝しなさい。

134. 何も手放さなければ、最後には体が耐えられず、手あるいは腕が千切れる。

135. 陶酔・恍惚に幸福を求めるなら、鏡の中に自分を探すようなもの。

136. 権力者になりたかったら、怒鳴ったり罵ったりしてはいけない。自分の権力をすり減らす。

137. 有名で秀でた人になりたかったら、穏やかさを期待するのを止めなければならない。二つは同居できない。

138. あるだけの物を食べる方が良い。食べるために他人に借金するより。

139. 賭博場で楽しくなるより、仕事で幸福になる方が良い。しかしそれを知るのは難しい。

140. 仕事をしてお金を稼ぐのは確実で、祈願やお供え物をして願うより早い。

 

141. 幽霊も怖がるほど良い暮らしと良い食事をするより、幽霊に笑われても適度に食べる方が良い。

142. 時には戦わないことが、必死に戦うより英雄行為である。

143. 娘たちは誰かを愛す決意をする前に、それまでの三倍観察しなさい。そうすれば安全。

144. 記念碑の建立は、本当は彼の望みではなく、彼から利益を得たい人の望み。

145. 恐怖または必要が強制して生じさせた勇気は、ある種の精神錯乱。

146. 大富豪は、生涯いつでも尊敬する人がいる。その富豪の家の家霊さえ敬っている。

147. 自分自身に教えて、それから他人に教えれば、汚れた先生にならないで済む。

148. 裏切り行為はしてはいけない。自分の名誉を裏切るのと同じだから。

149. 王の権力があれば何倍も不正をする機会があるので、特に注意をしなければならない。

150. 脚が弱ければ、力があっても、すぐに立ち上がるのは徒労である。

 

151. 戦うすべがない時回避するのは、もう一つの戦いであると知っておくべきだ。

152. 胸いっぱいに勲章があっても、自分の栄誉を愛すことを知らなければ、邪魔なだけだが、大抵はまだ持っている。

153. 他人を騙す類の可愛い子ぶりっ子ほど厭らしいものはない。

154. 勇猛果敢と食べ物は互いに縁である。重要なのは正しく使うこと。

155. 目立てば目立つほど嫌われ、そしてその優秀さが崩壊した時、「ざまを見ろ」と言われる。目立ちたがり屋は気をつけなさい。

156. 男は機敏、女は敏捷なことが、矛盾なく家族を進歩させる縁。

157. 極楽へ行きたくて徳を積む(布施をする)人の数を見ると、もしその通りになれば、もうすぐ極楽はイワシの缶詰のように満員になる。

158. 正直そうな顔の人だから心も正直だと考えてはいけない。もしかしたら愚鈍か、あるいは劣るかもしれない。それだけを見てはいけない。

159. 人は発展するため、そして危機から脱すため、適度に、そして正しい、然るべき方向だけに賢くなければならない。今の人はたわけたことを言うほど賢い。

160. 本当の英雄行為に分類できるのは、理性のある人の勇敢だけで、それ以外は狂人の沙汰。

 

161. 清潔な体と衣服は、心の清潔を意味しないので、外面を見てはいけない。

162. 真っ当な人の財産を強奪しようと待ち構えている人は、三倍、この世に暮らす権利があるべきでない。

163. 最高に自分の義務を良く遂行できる時が、あなたにとって最高に幸運な吉祥時。占い師を訪ねるのは時間の無駄。

164. 正しい軌道にそって自分を維持しているなら、精一杯理性と努力を注ぐべきだ。

165. 野蛮で下品な人であるなら、自分と他人に、微塵も善いものを見つけることはできない。

166. 本当に避けられない立場にあるなら、雪崩のように押し寄せる何にでも喜んで対峙しなさい。

167. 国が発展すればするほど、発展のない山奥より、残虐非道が潜んでいる。

168. サルはどんなに着飾っても、どう着飾っても、誰でも、赤ん坊でもサルと分かる。

169. ヘビを踏めば、噛みついて来いと挑むのも同然なので、より注意しなさい。

170. 胸いっぱい勲章があるなら、(自分が)汚職をするのを防ぐお守りだけにするべきだ。

 

171. 間違って報道される新聞のニュースも多い。噂に負けない。

172. 「食べない」と「食べられない」は、意味と状態は大きく違うが、結果はどちらも死。

173. 家族内には親しさがあり過ぎて、礼儀がほとんど残っていない。なぜ気づかないのか。

174. 他人に道を譲ることは、自分が生じさせる危険を避けること。結局一緒に善い結果を得ることじゃないですか。

175. 兄は法律を畏敬し、弟は恐れなければ、別の結果を得るために這っていること。

176. 人は「商人はウソを言わなければならない」と言うが、私には、商人でなくても商人以上にウソを言う人が見える。

177. 彼は紳士淑女だが、他の人にとって我慢ならない、そして我慢して礼儀で応えられない振る舞いが非常にたくさんある。

178. 競技場では、スポーツマン精神の感覚が道端より少ない。

179. 楽しいことにある愚かさは、悲しみにあるより良いと見える。だから愚かさの方を管理しよう。

180. 満腹するまで食べない。あるいは腹が割けるほど食べる。どちらも食べ方を知らないと言う。ほとんどは後者を選ぶ。

181. 善人になる」と考えるだけでは不十分。必ず善人になる努力をすれば、そうすれば十分。

182. お金は、善人の善を作ることも、悪人の悪を作ることもできる。一様にお金を責めてはいけない。

183. 野蛮な人の勇敢は、恐怖から来るので残酷さが混じる。

184. 一方だけから聞くことは、最高に良くて半分の知識を得るだけ。あるいはまったく意味が得られないこともある。

185. もしそれが不潔で下賎で醜ければ、それを見られるものにしようと努力をしても、すべては無駄。

186. 狂人と酔っぱらいには同じ状態が一つある。しばらく善くなり、すぐに悪くなる。

187. 自慢できるものがあっても、善い所がすっかり無くなるまで自慢してはけない。

188. 中途半端な知識は、まったく知らないより大きな害がある。半分ではない。

189. 面目のための結婚と、本当の利益のための結婚は、正反対の結果がある。

190. 絶望し、もうできないと表明しても、希望を止める代わりに、それが希望のあるものに変わるのを期待している。

 

191. 誰もが最も注意しなければならないことは、「初めと変わらぬ愚かさ」。

192. 天地よも隔たりがあるものは、「人」と「人間」。前者は下っていき、後者は上っていく。

193. 人は低い方へ下っていく心があり、人間は高い所へ登っていく心がある。それで天と地ほど違わないためには、じっと止まっていなければならない。

194. まだ両手が使えるのに、もう食べるものがない状態。それが「途方に暮れる」状態。

195. 水を汲んで首を伸ばして、映った顔を見ていた時代の人の方が、鏡がある私たちより、自分の顔を良く知っていた。

196. 自分で自分を騙さないように注意しなさい。他人の百倍の害がある。しかし誰も注意しない。

197. 道の側溝でも、酔っ払いや不注意な人には、いつ深い淵になるか知れないから、不注意になってはいけない。

198. 刑務所に収監されている人も、現世で間違った人とは限らない。彼の前世も考えなければならない。

199. 記憶すべきことを記憶し、忘れるべきことを忘れ、するべきことをし、止めるべきことを止める。そうしなければ永遠に地獄に沈んでいる人になる。

200. 自分のカンマの結果で這い回わらなければならないことに関して、お前は他の人と同じで、他の人はお前と同じ。愛し合うことを知っておきなさい。

 

201. 上流社会のドラマの配役は、すべてスター級の人ばかり。

202. 仮面を被ることは、現代社会ではごく普通のことになった。

203. 一般人は検証したいと思うことなく、「死んだらまた生まれる」と信じている。それでも「死んだら無」と考えるよりは良い。

204. 意図せずにした間違いは、場合に応じて許されるべきだ。

205. 鵜呑みに信じる愚かさゆえに、男も女も、生きながら死んでいるようなものだ。

206. 騙されやすく愚かなので、たくさん善を行ってもすべて罪になる。

207. 信じやすい愚かさゆえ、たくさんの遺産も擦り切れる。

208. 信じやすい愚かさゆえ、有り余る富豪が乞食になる。

209. 鵜呑みに信じる愚かさで死ぬまで信じて、誰の言うことも聞かない。

210. 彼自身の信じやすい愚かさが、呪術の儀式をしなければならない不運を生む沼。

 

211. 彼自身の信じやすい愚かさが、不運を生じさせる沼。星や神様や精霊がそうさせるのではない。

212. この世界で何が重要で何が重要でないかは、人間の仮定次第。

213. 世界の人が、誰かを神様と仮定すれば、その人たちの世界で、自動的に神様になる。

214. 客にニコニコし、客が帰った後で、鬼や悪魔のように女房に牙を剥く。

215. お返しに褒めてもらうためだけに、相手を褒める人もいる。

216. 命は、遊び半分で見れば遊びのものになり、本気で見れば本当のものになる。場合にふさわしく使いなさい。

217. 妻の提案に夫が応えることができれば、似合いの夫婦と言う。

218. 美しくてひねくれた娘は、美しくてひねくれた母親になる。天はただ美しいだけでなく、そのように与える。

219. 大人物になればなるほど、小人に心を配る。それがその名にふさわしい本当の大人物。

220. 大人物に頭を下げる小人なら、助けてもらう神様は要らない。

 

221. 美しさは食べられない。しかし口の食べ物より高価な目の餌になる。

222. 自然の美しさは、人工の美しさより感動する。

223. 外が美しくて中が下賎な人は、中が美しくて外が下賎な人より多く、至る所にいる。選ぶことを知りなさい。

224. 強盗に十回遭っても、一回の火災より被害が少ない。十回の火災は、一回の煩悩害には及ばない。

225. 酔っぱらいと狂人が合議すれば、すべての人を狂わせられる。

226. 間違っていない人を一人罰せば、間違っている人を百人罰しないよりタンマにとって害がある。

227. 正しく完璧に敵と戦う準備は、一度敵に勝ったのと同じ。

228. 若木と子供は矯正しやすい。古木と大きな子供は矯正しにくい。だから幼い時に矯正しなさい。

229. 盲信的な愚かさは、盲信的な賢さほどは悪くない。あるいは二重の盲信には気を点けなさい。

230. 大人物は、小人物の小人であることを忘れて間違ったことをし、人を堕落させる。

 

231. 悲しいと酒を飲み、嬉しいと酒を飲み、何もなくても酒を飲むのは、釜茹で地獄へ行く準備をする人。

232. 悲しくて泣き、嬉しくて泣き、何でもなくても泣く人は、極楽から追放された天女。

233. 悔しいと怒鳴り、嬉しいと怒鳴り、何もなくても怒鳴る人は、生じた臆病の阿修羅の統領。

234. 自分が親になった時、子に対する親の本当の愛を知る。

235. 占い師は占星学の知識以上に、顔を見て心を予言する知識を求める。

236. 本当に礼儀がある人は、何も礼儀に注意する必要はない。

237. 悲しみは誰にも利益を与えない。彼の敵を喜ばす以外に。

238. 乞食は国家の安全についてあまり知ろうとしないので、世界中の人から嫌われる。

239. 人間は動物より幾らも多く、真似る本能を捨てることができない。

240. 凡人はどんなに力があっても、できるだけ多くの応援を求める。

 

241. 近道より、すっきりして明るい直結道の方が良い。近道を探す前に、直結道について熟慮しなさい。

242. 人前で仏像の前側に金箔を貼るより、仏像の背に金箔を貼る方が、純粋で本当の徳がある。

243. 一人一人の子の親は、一人一人の子のブッダ。

244. 心を維持できなければ、体は心と一緒に衰える。

245. 本性が悪なら、賢ければ賢いほど悪になり、一瞬にして轟音とともに破滅する。

246. 取り越し苦労で暮らせば早く老い、懸念したとおりの結果を受け取る前に死ぬ。

247. 妻より仕事を愛せば、妻は、仕事より妻を愛す人を探して歩き回る。

248. 自分が死ぬも生きるも、同じだけ神様、あるいは最高のものの威力の下にある。

249. 心配しなくても良い。あなたが飲酒も喫煙もしなければ、飲酒も喫煙もしない女性を探すことができる。

250. 動物には人間と違った愛、怒り、嫌悪、恐怖がある。

 

251. 知性や能力を自慢しすぎてはいけない。それは限界があるものだ。

252. 大きな動物も小さな動物も畜生も、人間の温和で礼儀のある言動を好む。

253. 無頼漢は、どこで会ってもフーフー唸りあう動物。

254. 女性が子供を産む義務を行わなければならないうちは、まだ世界の支配者の義務は行えない。

255. 自分は去っても、背後の人の心に精一杯愛と尊敬を残しなさい。

256. 善人は当然、誰にとっても、いつでも、どこでも、不吉なタンマ(もの)はない。

257. 不運は、どこかの神様や精霊が原因ではなく、その人自身の不注意や油断が原因。

258. 自分の知性以上にできる人はいない。無理にすれば、墓穴を掘ることになる。

259. 無頼漢とは、悪に遭遇するのが好きで、善からは、猫から逃げるネズミより早く逃げる人。

260. 勇壮な獅子は、たった二頭でも同じ幌穴に同居できない。まして群れなど。

 

261. 二股をかける人は、絶えずあっちに行きこっちに来て、愛や怒りや嫌悪や恐れを感じ、冷める間がない問題がある。

262. ウサギがカメに負けるのは、自惚れと自分の速さに関しての愚かさ。カメよりどこが速いのか。

263. トラは猛獣でも、温和な動物と同じように、自分の妻や子を愛す。

264. 毒ヘビは毒のないヘビより噛みつくことが少ない。しかし私たちは、普通のヘビよりも毒ヘビを信用しない。

265. カラスは他の鳥の卵を平気で食べるが、同じ卵でも、自分が産んだ卵は食べない。

266. 蛍はヤシ殻の中で光っていても、世界中を照らしていると思っている。

267. カラスはクジャクや白鳥の群れに近づいてはいけない。早晩自分が恥をかくことになるから。

268. 合歓の木は、死ぬまで毛を大切に守る。しかし人は、名誉を守るために財産を失う気はない。

269. 耳がある鳥、翼があるネズミ。しかしそれらを罵る人は、現代社会の至る所にいる。つまりそうなってしまっている。

270. 私たちは、生き物の根源である自然では、「世界中のすべての人は親戚」と認める人はあまりいない。

 

271. ボクサーは勝者として腕を挙げられる時、当然小躍りする。仮定したものと知らないから。

272. 海上の嵐から抜け出せれば、新たに生まれたのと同じ。

273. 信じられない賢さは、刑務所に入る賢さであり、終点は地獄。

274. 賢くない正直は、寝ぼけて歩いて階段から落ちて死ぬ人のように間抜け。

275. 自然は、過酷なら過酷なほど人間を強くする。しかし愚かな人は呪い、そして逃げる。

276. 神通力で飛ぶのも飛行機で飛ぶのも、どちらも戦うため、あるいは優位になるため。

277. 明日は今日の失敗を改めるためにある。失敗を増やしていっぱいにするためではない。

278. 微笑で挨拶を交わす方が、話すために編まれた言葉で挨拶するより良い。

279. 正しく使えば、お金には無数の徳があり、愚かしく使えば無数の罪がある。

280. 千回簡単に怒るより、怒り難い人の一回の怒りの方が威力がある。怒り方を知るよう注意しなさい。

 

281. 一般の場合は、人に動かされ易いより堅忍不抜な心の方が良い。(怒りが)くすぶっている場合は、堅忍不抜より動かされ易い方が良い。

282. この世界で刑務所に入る事態にならないことは、正誤を見る確かな基準ではない。

283. 出家か在家かは、タンマがあることを判断する信頼できる基準ではない。

284. 自分の行動さえ、いつも自分の気に入るという訳ではない。まして他人の行動など。

285. 自分が他人に非礼なことをした時は、彼に許しを期待する。誰かが自分に非礼なことをした時は、許すことを忘れる。

286. 狂気と勇敢は友達で、双子のようによく似ていて見分けがつかない。よく注意しなさい。

287. 基礎にタンマがない愉快な楽しさは、(現われる)時を待っている苦しみ。

288. 程度を超えた楽しさの縁は、新たな問題を起こす。

289. 適度を超えて食べる人は、何も食べるものが無くなる状況に遭遇する覚悟を、十分しなさい。

290. 適度に食べる人は、食べるものがない人に対して慈悲が生じる機会がある。

 

291. 良い風は船を前進させ、悪い風になればその船を転覆させる。

292. 子を正しく育てなければ、父は仇、母は敵。

293. ヤクザな勝利はスポーツマンとしては負け。しかし競技場ではそれを原則にしない。

294. 大変なことになると知り過ぎるのは、気づかないのと同じ結果。

295. プラタム(仏法)の光が照らしている道で、あなたの生活を営みなさい。

296. 魅力的にメッキされた危険に満足すれば、「危険ではない。幸運。望ましい結果」と迷う。

297. 秘密なしに死ぬ方が、隠し事をしたまま死ぬより良い。地獄の役人はごまかせないから。

298. 人が水を飲むのを見て、美味しいと感じることができる。水が人を飲む時、私たちは一緒においしいと感じない。不公平だ。

299. 危機から脱すよう自分を維持することは善の頂点。それはその知識にタンマがある時だけ。

300. いつでも自分の善い行動に満足できる人は、直接的にも間接的にも寿命が長い。

 

301. 高い棒の先で芸をする曲芸師が地上へ降りれば、そのたび新しく生まれたのと同然。

302. 人間なら誰でも人間らしく考え、話し、行動するという訳ではない。だからすべての人を人間と呼ぶことはできない。

303. 人間でも非人間のように考えるかもしれない。それが心の能力。

304. 山に落ちて行かなければならないなら、その森のいろんな決まりに合うよう自分を維持しなさい。

305. スポーツマンは、当然情を見せ、競技場でしょっちゅうスポーツマンでなくなる。

306. 頭が真っ白髪になっても、心が老いたことを表すものではない。

307. 誰かに話して聞かせるなら、普通以上に大きな声を出してはいけない。耳をつんざいて良く聞こえない。

308. 獲物になった動物の子は、母のない子になる、と気づく心がある猟師は、猟を止める。

309. カメがバナナを皮ごと食べるのは当たり前。だから踏んで滑った人が怒鳴るのは正しくない。今の人はカメより悪い。

 


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